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伝統を受け継ぐお菓子 旬を味わうお菓子 美を楽しむお菓子

和菓子の種類

色とりどりに並ぶ和菓子。
製法や用途によって数えきれないほどたくさんの種類があります。
そのなかでも、代表的な和菓子をご紹介いたします。

伝統を受け継ぐお菓子

上生菓子の一例
上生菓子の一例

上生菓子

代表的なお菓子:ねりきり きんとん など

ひとつひとつに繊細で色彩豊かな意匠が盛り込まれた、和菓子を代表する最上級のお菓子です。江戸・元禄時代に生まれ、茶席や祝い事のお菓子として用いられてきました。白あんに求肥などを加えて美しく造形した「ねりきり」や「きんとん」が代表的です。四季の様々な行事や自然のうつろいにあわせて、多種多様な上生菓子が作られます。

柏餅とちまき
柏餅とちまき

朝生菓子

代表的なお菓子:大福 柏餅 など

上生菓子よりも日常的な生菓子のうち、早朝こしらえてその日じゅうに売り切るお菓子を「朝生菓子」と言います。1年を通して販売される「大福」や「だんご」のほか、季節ごとの行事に用いられる「柏餅」「桜餅」などがあります。日常のお茶うけとして広く親しまれています。

金 魚
金 魚

水もの菓子

代表的なお菓子:葛切 金魚 など

夏に好まれる、見た目にも涼しげな和菓子です。寒天や葛、ゼリーを用い、澄んだ水を思わせるみずみずしい光沢と、つるりとした食感を創り出します。透明感を生かして色とりどりの果物やあん玉を閉じ込めたり、金魚や若紅葉をかたどったようかんを泳がせたりと、遊び心あふれる意匠も魅力です。

津 弥
津 弥

焼き菓子

代表的なお菓子:どら焼き 調布 若鮎など

どら焼きや焼きまんじゅうなどをまとめて、焼き菓子といいます。親しみやすく、たっぷりとしたボリュームが人気です。こんがりおいしそうな焼き色が持ち味で、むらなく焼くために、銅板に生地を流して焼き上げます。どら焼きのほか、薄い生地にお餅をはさんだ「調布」や「若鮎」も有名です。

らくがん
らくがん

打ちもの

代表的なお菓子:らくがん など

砂糖が主役で、最も純粋に甘さを味わえる和菓子です。砂糖や穀物の粉を木型に詰めて型をとるだけのシンプルなつくり方だけに、材料の質と、職人の力量が仕上がりを左右します。口に含むとほろほろと溶け、上品で奥行きのある甘さが楽しめます。ほんのり淡い色合いも上品な、お茶席でも重宝されるお菓子です。

月に錦
月に錦

ようかん

鎌倉から室町の昔、禅宗の伝来とともに“点心※”のひとつとして誕生した、歴史の古いお菓子です。あんに寒天を加えて煮たものを型に流して固めた「練りようかん」、蒸してつくる「蒸しようかん」などがあり、その形から棹もの菓子とも呼ばれています。他に、水分が多く口どけのよい「水ようかん」や、白あん、抹茶を加えたものなど、様々な種類があります。

※「空心(すきばら)に小食を点ずる」という禅語に由来し、間食を意味しています。
おてづくり最中かぐわしき
おてづくり最中かぐわしき

最 中

もともとは皮にあたる部分に砂糖をかけた丸い形のお菓子でしたが、その形が満月を連想させたことから、中秋の名月をよんだ和歌にちなんで「最中」という名前になりました。もち米でできた2枚の皮にあんがはさまれ、パリパリした皮と、しっとりしたあんの調和を楽しみます。

旬を味わうお菓子

陸乃宝珠
陸乃宝珠

果実菓子

その昔、菓子は「果子」といい、果物や木の実のことをさしていました。お菓子の原点とも言える「果物」の姿・形・味わいを生かし、より一層洗練させた新しい和菓子です。季節ならではの旬の味覚と伝統の技が組み合わさり、果実の風味と香りが口いっぱいに広がる珠玉の味へと高めています。

美を楽しむお菓子

工芸菓子の一例
工芸菓子の一例

工芸菓子

和菓子の魅力は「味」とともに、感動を呼ぶ「美しさ」があげられます。この「美しさ」を極めたものが、お菓子の素材だけで彫刻のように見事な作品をつくりあげる「工芸菓子」です。美しい日本の花や鳥、四季折々の情緒ある景色を、職人の技術と知識を結集して繊細かつ写実的に表現する、お菓子の総合芸術と言えます。

工芸菓子ができるまで
工芸菓子は、江戸時代の大奥で愛された「献上菓子」がはじまりともいわれます。
その後、年を下るごとに緻密で巧みなものとなっていきました。
制作には、高い技術と豊富な知識に加え、芸術的な表現力も必要とされます。
工芸菓子 工程

材料には、白あん、砂糖、餅粉でできた「雲平(うんぺい)生地」「餡平(あんぺい)生地」が用いられます。

工芸菓子 工程

色付けしたこれらの生地は、様々な専用の道具を使って、繊細な加工がほどこされていきます。

工芸菓子 工程

花びら一枚、葉の一葉ずつを緻密に形づくっていきます。ひとつひとつがすべて異なる自然の花や木のように、微妙に表情を変えながら制作します。

工芸菓子 工程

たくさんの花びらや葉は、組み合わされて一輪の花へと形を変えます。

工芸菓子 工程

大切につくった花や葉をすべて組み合わせ、大作の工芸菓子が完成します。

工芸菓子 工程 花菖蒲

出来上がった部品を組み合わせて、日本の花鳥風月を表現します。
細部にまで高い完成度を保ち、全体での芸術性の高さも見る者を圧倒します。